デザインプロセス

アイデア

アイデアを出すことは、デザイン行為のもっとも本質的な部分である。デザイン思考をはじめとして、デザイン以外の分野からデザインに期待されているのは、そこであると思う。
デザインに求められることに、色や形を適切な容態とすることといった純粋に表現的な面は大きい。平たくいえば、カッコイイものであったりカワイイものを作り出すことや、スッキリとまとまったモダンな(クラシックな)形状ということである。しかし、デザイン思考を自らの修得しようというとき、「色や形についてはデザイン専門家に任せるけど」と避けられてしまう。

アイデア

アイデアを出すことは、デザインの中心にある課題である。デザインをつぎのように定義することもできる。

デザインとは、アイデアを出してそれを実現に向けて推進すること

アイデアの中身は、製品の色や形である場合もあるし、サービスの内容や使い方、イベントの計画やプログラムなどなど、多岐にわたっているが、とにかく「アイデアを出す ideation」ことからスタートし、それの実現に向けて推進していくこと、それがデザインの実際の内容であるし、本質である。

ぎゃくにデザイン以外の分野では、アイデアを出すことはあまり強調されない。工学や設計学にせよ、実際にアイデアを出すことはあると思うのだが、学ぶ単元として取りあげられない気がするのだが、なぜなのだろう。
アイデアを出すことに、絶対的な有効な方法論がないことが理由だろうか? たしかにアイデアは思いつきやどちらかというと感覚的なものであり、論理的な思考を積み上げた結果到達できるといったものではない。よって教えようがない。
デザインの分野のなかでも、「アイデアを出す」という工程自体ははっきりと認識されているが、その方法論が体系的に語られることはほとんどない。
そもそも「アイデア」とはどのように規定すべきものか。

アイデアとは、有効性と新規性の2つを備えた「考え」

アイデアが「考え」であるのは、まさに字義どおりだが、それには有効であることと新規であることという2つの要件が付随している。自分はそのように考えている。
自分はデザインを学生に教えているなかで、このことに気づいた。学生たちが出してくるアイデアについて、何かアイデアとして成立していない感じを抱くことが多かった。突きつめていくと、この2つの要件のどちらかが欠けているかあやふやであることがわかった。
ほかにもアイデアの成立要件はあるのかもしれないが、少なくともこの2つのどちらかが欠けていたら、それはアイデアではない。

新規性

有効性

思いつき、気づく

アイデアを出すことの困難さ
アイデアを出すことの困難さは、新規性という面から発していると思う。部分的にせよ、これまでにないことを考える、ということは難儀な話しだ。何かを考えてみて、そののちに、それは新しいか? と問い返さなければならない。

デザインに求められていること
「デザイン思考」というブームがあった。過去形で語れるのかどうかということはあるけれど、その本義はアイデアを見いだすことであったのではないか。つまり、ある問題に対して、新しい有効な手立てはないか、それをデザインに手法に求めよう。

デザインがつねによいアイデアに到達できるわけではない

アイデアはどう出す/デザインの方法
アイデアを出せるようになる、短期的な手法はない。
長期的にはいくつかある。

気づくための下準備
気づく先の弾を増やす
感じていることを知る/意識する、感慨を持つ
パターン認識の力
視覚的、感覚を研ぎ澄ます。

一つのアイデアは小さなアイデアの集合

アイデアは小さな発明

アイデアとコンセプト


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